m24brm

ブルベのライドレポートを書いていきます

2022 RM429東京1350 日本列島1/2縦断 ライドレポート 前日移動~宮崎 (2/6)

前日移動~スタート

 木曜午前のミーティングが長引いていたのを途中抜けして東京駅へダッシュ、爆速で輪行してなんとか乗車。最後列のC席の指定を取っていたが、AB席の乗客がすでに荷物を置いていたので仕方なくデッキへ置かせてもらう。駅弁を食べたり寝たりして時間をつぶす。岡山あたりから席も空いてきた。数日後にはここを走るんだよな、などと思いながら車窓を眺める。

 博多でさくら号に乗り換える。座席は埋まっていたが自転車は置けた。夜寝られなくなりそうと思いつつ、ここでも寝てしまった。そうこうしているうちに鹿児島中央に到着。予報通り雨が降っている。明日の昼まで降り続きそうだ。駅前のコンビニで夕食と明日の朝食を買い、輪行状態のまま東横INN鹿児島西口に向かう。部屋が13階で、窓から駅前の観覧車が綺麗に見えた。

 わざわざミーティングを早抜けして移動したのは睡眠時間の確保のため。さっさと荷物を整理して、不要なものはリュックにまとめて発送する。途中福山あたりに送ろうかと思っていたが、福山はネカフェ泊予定だったため受取手段がなく、面倒なのでゴールの富山のホテルまで送ることにした。鹿児島中央郵便局が21時までだと思っていが郵便物の取り扱いはもっと早く終わっていたらしい。近くにローソンがあったのでそこから発送した。リュックを大きいレジ袋でくるみビニール紐で縛ったら、あらかじめ書いておいた伝票を貼り付けて発送。最初からこれで良かった。

 ホテルに戻り、シャワーを浴び弁当を食べて10時頃消灯。しかし興奮と湿気で眠れない。結局3時間ぐらいしか眠れなかったような気がする。今週は前半から8時間睡眠を守っていたのである程度は大丈夫だろうと信じつつ4時に起床。サンドイッチと飲むヨーグルトで朝食を済ませチェックアウト、ホテル前で輪行解除する。

午前5時、雨のなか東横INN鹿児島中央西口を出発する。

 雨は昨日より強まっており、道はところどころ池になっている。新規投入のレインウェアを着込みテムレスをつけて出発。Swiss stopのシューは雨でも効いてくれる。4 km弱でフェリーターミナルに到着。続々とランドヌールたちが集まってくる。私はハーフ縦断1350 kmでのエントリーだが、宗谷岬まで向かう2700 kmも同じ場所・同じ時間スタートなので、2700の人たちもいるはず。この雨なのでフェンダーを付けている人が多かった。

桜島フェリーに続々と乗り込んでくるランドヌールたち。

 フェリーに乗り込み、昨日買っておいたパンを食べる。5時半発のこの便に間に合いさえすれば6時スタートは確実なので、フォトチェックフレームに出走時刻を記入しリモートブルベカードから出走時間申請。下船後料金を払い(Suicaが使えた)、フェリーターミナル出てすぐのコンビニに停車。

スタート地点のローソン桜島フェリーターミナル店。

桜島(0 km) → 宮崎(272 km)

1日目の走行ログ。(1) 通過チェック1 佐多岬、(2) 通過チェック2 JR青島駅

 6時になるのを待ち、ヤクルト的なもの1本だけ買って即飲み干す*1。レシートとフォトチェックフレームを1枚の写真に収め、リモートブルベカードから出走処理をして出発する。

 

○ スタート ローソン桜島フェリーターミナル店(0.0 km地点) 4/29 6:05(0h05m)

 

 スタートから桜島の緩斜面を上り下りし、大隅半島突入後進路を南に変えて西岸を南下していく。開始早々に両手両足浸水。ただ幸い気温が下がらなかったので、体力はそれほど奪われずに済んだ。しかし向かい風が強くなってきて、レインウェアのバタつきもあって速度が上がらない。スタートから55 kmほど、思い切ってレインウェアを脱ごうと停車したところ2人のランドヌールに追い抜かれる。信号停車で合流後、後ろから様子を見ていたところ、自分とかなりペースが近い。そこでローテに入ってよいか聞いたところ快諾いただいた。お一人はS-Works Roubaix、もうお一人はAnchor RL9で、RFX8の最終進化形にあたるAnchorのフラッグシップエンデュランスロード。RL9のツキイチに入り、RFX8から受け継がれている板バネのようなシートステー・シートポスト接合部を舐めるように見ていると、そこに「風除けやめろ」のステッカーが……ちゃんとローテに参加しているので許してほしい。合流後タイミングを合わせるが如く風が強まるも、3人で回しながらなのでかなり消耗を抑えて走ることができた。ちなみに3人ともフェンダーの類をつけていないので、番手につけるともれなく前走者からシャワーを浴びせられることになるのだが、すでに雨で濡れているので何ら問題はなかった。

 南大隅町(60 km)で補給食を補充し、通過チェック1 佐多岬に向けての無補給区間へと突入する。向かい風を3人で分担しつつ細々したアップダウンを越えていく。80 km地点あたりから伊座敷西方トンネルへの登りが始まる。5% 3 km程度だが、ここまでで地味に脚を削られているので余裕というわけでもなかった。なお、Garminが水没していたため高度計がうまく働かず、標高のログは正しく取れていない。その後ダウンヒルをこなし、いよいよ佐多岬に向けて最後の5 km……これがとんでもない5 kmだった。距離は1 kmもないもののAvg 12%の激坂を、身軽ならまだしも着替えや装備を満載したブルベマシンで登っていく。ウェットコンディションどころか一部は川になっており、重心をミスると後輪が滑るような状況で、景色など見ている余裕はどこにもなかった。晴れていれば絶景だったのだろうか……。これをこなすと一旦下り、さらに最後に登坂があって佐多岬観光案内所となる。フォトチェックフレームとともに写真を撮り、ボトルの補充とトイレを済ませる。ここで後ろからどこかで見たことがあるような方が追いついてくる。なんとビチアモーレの川チュン氏だそうで、私がブルベに興味を持つきっかけとなった方のひとり。我々が3人でローテを回していたところを単独でほぼ同じペースで走っているのだから恐ろしい。

 

○ 通過チェック1 佐多岬観光案内所(94.4 km地点) 4/29 11:12(5h12m)

佐多岬の展望デッキより。

 ここから30 kmほどは来た道の往復となる。つまり……さっき登って降りた激坂をもう一度登る。その後の緩い上りをこなしていると前輪がパンク。おそらく以前リム打ちパンクしたときの名残だろう。雨でドロドロのリムからタイヤをひっぺがし、予備チューブに換装する。以前同じく雨のパンク修理で地獄を見て以降、GP5000からグラベルキングに変えていたため楽にタイヤを嵌めることができた。パンク修理に対する心理的障壁が低いことはとても重要だ。なお、このときS-Worksの方がポンプ(Topeak Mini Morph G?)を貸してくださったが、これが非常に入れやすかった。私は定番ポンプTopeak Roadie TTをダウンチューブ側ボトルケージ横につけているが、せいぜい5気圧ぐらいしか入れないので、ポンピングあたりの空気量が多いMini morphのようなモデルのほうがいいように感じた。その後は追い風基調のなかさっき走ってきた道を戻っていく。雨脚は弱まっていたが路面は相変わらず池になっており、アイウェアの内側が汚れるレベルだった。

 南大隅町(130 km)に戻ると往復区間が終わる。ここから丘陵地帯を抜けて志布志市に入るまで50 kmほどコンビニがない区間が続くので、あらかじめ調べておいた やお新 というお店に入る。見たところチェーン店ではなさそうだが、個人経営なのだろうか? どら焼きと水を補給しトイレを済ませて再出走。なお他のお2人は2 Lの水をバイクにぶっかけて洗車していた。

 午後から晴れという予報通り、志布志に向けての丘を超えているあたりで晴れ間が見え始める。どんどん気温も上がり、そこそこの斜度の上りも相まって暑いレベル。レインウェアを脱ぎ、シューズカバーも外してサドルバッグのバンジーにくくりつけて走る。ここまで200 km弱、ここで私とRL9の方のチェーンオイルが終了する。雨でも500 km近く持つと噂のwako’s extremeを注してきていたが施工が甘かったか? 次回からチェーンを外して洗浄してから注油しようと思う。志布志(180 km)に入ると車通りも増えてきた。コンビニで一旦休憩し、濡れた諸々を乾かしながら焼きそばパン(見たら急に食べたくなった)と鯛焼きを食べる。このときS-Worksの方にexlubを差していただいた。ダイレクト感のある軽快な踏み味で回しやすく感じた。

 日南に向けて再び丘陵地帯を抜ける。ここといい南大隅志布志の山越えといい、この一体は全体的に景色が開けているところが多く、上りではありつつも視界の圧迫感が少なくて気持ちよく走れる。午前と打って変わって天気が良いのも非常にありがたい。ダウンヒルをこなして日南市(220 km)を通過すると海沿いの道に出る。ちょうどこのあたりから日が暮れ始め、海沿いの景色と相まっていい感じの雰囲気の中を駆け抜けていく。しかし綺麗な景色に見とれていられたのもつかの間、日が落ちてからは疲労で巡航速度が上がりづらくなる。前でペースを作らせてもらいながらなんとか通過チェック2 青島駅までたどり着いた。

 

○ 通過チェック2 JR青島駅(255.6 km地点) 4/29 19:37(13h37m)

 

 次のコンビニで休憩しようと決め、宮崎に向けて再出発する。しかしこの区間、車通りはあれど周辺に店舗等が少ない幹線道路で、結局コンビニを発見したのは宮崎空港近く(270 km)だった。もうすぐ今晩の仮眠ポイントということでプロテインと大盛りお好み焼き、ヨーグルトでしっかり夕食をとる。そしてここでも川チュン氏に遭遇。かなり疲労が来ていた私と対照的にまったく元気そうで、さすが一流ランドヌールという感じであった。

 宮崎市街に入るとさすがに明るくて走りやすい。宮崎駅前で今日一日一緒に走っていただいたお二人に感謝を述べ離脱。2人とも2700 kmのエントリーで、今日は日向(330 km)付近の宿に泊まるそう。別れ際、私が「お気をつけて」と言ったのに対し「ご武運を」と言われ、確かにこの距離になると気をつけてもどうにもならないこともあるよな、などと考えるなどした。

宮崎駅手前の大淀大橋にて。オレンジ色の街灯が美しい。

 少しコースを外れ、21時過ぎには駅付近の銭湯 極楽湯宮崎店に到着。汗を流し、雨で汚れたインナーを新しいものに着替える。とはいえタイツとジャージは替えを持ってきていないのでそのままだが。翌日のフェリーの予約をとり、モバイルバッテリーからvolt 800を充電しながら仮眠部屋で横になる。次の目標は臼杵港に8:20に到着すること。平均18 km/hで計算しても23時にはここを出なければいけないので1時間も寝られない。

*1:ここでがっつり食べてしまうのは悪手で、もしそうしたいなら出走時間申請を遅らせ、準備が整った段階で改めてレシートを入手して出走するのがよい……といっても制限時間112.5 hのうちの高々10分20分がどれだけ重いのかは謎ではあるが。