2023年GW、VCR横浜あおばさんが主催する1000 kmブルベに参加してきたので、そのレポートを残しておく。まずは準備編から。
2023年のGWはどこの長距離ブルベに参加しようかと考えていたところ、VCR横浜あおばさん主催の1000 kmブルベが目に止まった。アオバヒドイで知られるこのクラブの主催する1000 kmのサブタイトルは「酷」。今年初開催のコースだそうだ。
ルートは東京都稲城を出発して御殿場→身延→茅野→飯田→下呂→高山→富山→直江津→長野→軽井沢→秩父と通って稲城に帰ってくるもの。途中の主な峠は以下の通り:
- 足柄峠 6.5% 11.0 km
- 富士サファリパーク 6.2% 4.5 km
- 桜峠 7.5% 2.3 km
- 富士見峠 3.6% 4.7 km
- 杖突峠 5.9% 8.1 km
- 飯田峠・大平峠 4.8% 15.8 km + 5.4% 3.8 km
- 宮峠 3.6% 2.3 km
- 妙高 2.0% 28.3 km
- 浅間サンライン 1.5% 32.9 km
- 山伏峠 3.8% 8.1 km
- 山王峠 8.7% 0.7 km
その他微妙な上りもいくつかあり、占めて獲得標高11000 m程度の山岳コースとなる。ブルベ初心者として平坦600 km(浜名湖鰻)や平坦1000 km(いってこいビワイチ)の経験を積んだ去シーズンからのステップアップという意味も込めて、今シーズンは積極的に山岳ブルベにエントリーしており、この“酷”ブルベもさらなる経験値獲得に最適と考えてエントリーした。
エントリー時点でのざっくりとした計画としては、まず初日の足柄峠を始めとしたクライムを元気なうちに頑張り、2日目はツーリングペースで岐阜県、特に中山道妻籠宿を堪能。親不知手前の入善で一泊し、3日目はFlecheやその他ブルベで何度か走った道をオーバーナイトで走るというもの。GWなので、宿(茅野、入善)はエントリーと同時期に抑えておいた。このうち茅野ステーションホテルはチェックイン時刻が24時までなので、初日の要求グロス平均速度は18.3 km/hとなる。距離は300 kmに満たないとはいえ4000 m程度の獲得標高があり、直近に走った山岳ブルベでは初日のグロスが18 km/hにも満たなかったことを思うと、なかなか頑張らなければいけない。もしたどり着けなかった場合は、宿代がもったいないが不泊の連絡を入れ、少し先の伊那のコインランドリーで洗濯がてら休憩すれば良いだろう。2日目の入善のホテルは事前連絡すれば0時を過ぎてもチェックインさせてもらえるようだ。
1000 kmブルベは制限時間が75時間なので、4日目の正午までに帰ってくれば認定自体はされる。そうすると富岡あたりで一泊しても良いのだが、今回はあえてぶっ通しで走り、始発が動き出す5時頃のフィニッシュを目指す。というのも、土曜日の夕方から最推しの単独ライブがあり、開場までの間にできるだけ長く寝てコンディションを整える必要があるのだ。これだけは絶対に外せないので、最悪の場合DNFしつつライブには確実に間に合わせるつもりで準備を進めた。
事前準備
半年ぶりの1000 km、しかも山岳コース。エントリー時はさほど気にしていなかったのだが、出走1週間前に試走スタッフの方々のツイートを見て、なかなか厳しいルートであることを悟る。とはいえここで尻込みしていては仕方ないので、やれるだけの準備としてコース予習を真面目にすることにした*1。
まずはキューシートを見ながらRide with GPSのルートを辿っていく。あおばさんはRWGデータを公開してくださっているが、一度自分で辿っておくことで、変則交差点などの確認ができる。
続いてヒルクライム箇所、総距離・平均勾配をリストアップ。この先どれくらいの斜度、距離の登坂があるかが分かっているだけで精神的にかなり楽になる。また今回のコントロールはすべてフォトチェックになっているため、補給は別途コンビニに寄る必要がある。走りながら探しても良いのだが、疲れているときに限って道路左側にコンビニが現れないもの。また、自分が疲れていることにすら気づかずにダラダラと走ってしまい、結果的にグロスがガタ落ち、ということもよくある。そこで自分の集中力が保つ距離(約50 km)ごとに補給地点をピックアップしておいた。基本的にコンビニにしているが、2日目と3日目には疲労が溜まっていることを見越してファミレスを1箇所ずつピックアップ。ここでシューズのBOAをゆるめて脚を休める予定だ。これらをまとめ、目標到着時刻とともに簡易キューシートを作成し、スマホケースの裏面に収めて、休憩中にいつでも見られるようにしておいた*2。
これらのウェイポイントはRWGにもPOIとして登録してあるため、走行中はgarminから次の補給地点までの距離が確認できる。出走前にキューシートの更新を確認し、アップデートしたルートをgarminに入れて準備完了。
装備
1週間ほど前の天気予報では、初日は晴れ間も見えるが2日目からは曇り、ゴール前に少し雨に降られるかも、という予報だった。それほど完全防水装備にしなくても大丈夫そうだ*3。気温は茅野~伊那で7℃ぐらいまで落ち込むようだが、最悪どこかに避難すれば問題ないと判断して、春秋用のウェアで走ることにした。
- メッシュアンダー / 裏起毛アンダー / 腹巻き / 夏用ジャージ / 春秋用ジャージ / 反射ベスト (+ レインウェア)
- 夏用レーパン (+ レッグカバー) or 冬用タイツ
- KASK MOJITO X
- 指ぬきグローブ (+ テムレス / アンダーグローブ)
シューズカバーは付け外しが面倒なので持っていかないことにした。この他、急遽レーパンを洗濯したくなった時に備えてペラいズボン1枚をサドルバッグに入れておいた。たどり着けない可能性のある茅野のホテルにはドロップバッグはせず、2日目用のアンダーウェアはサドルバッグに詰めて走った。入善のホテルには替えアンダーやジャージ、レーパンとタイツ(気温に合わせて選べるように)を送っておいた。初の試みとして、ACTIVIKEのプロテインをシェイカーに入れて送ってみた。少しは回復に役立つだろうか。その他、3日目用のパラチノースを3袋と充電機器を入れておいた。
自転車側の装備はいつもどおり。
- Anchor RFX8W + Ultegra R8000
- Vision Metron 40 SL + Panaracer Gravel King 26C + Panaracer R'AIR
- 前照灯:Cateye VOLT 800(メイン) + VOLT 400(サブ) + VOLT 200(ヘルメット)
- 尾灯:Cateye TIGHT x2 + REFLEX AUTO + ORB(ヘルメット)
- そこらへんにあったベル
- Garmin Edge 530
- Anker PowerCore 10000
- R250 サドルバッグ スモール + R250 フロントポーチ
- ボトル類:Camelback Podium Chill 620 mL + Ostrich SL100 輪行袋 + ダウンチューブ下 ツールケース
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